テレビ局も勘違いする道路使用許可について! #110番通報してみた
テレビなどの撮影で、
「撮影しています。止まってください。」
などと言われ、歩行者等の通行に影響を及ぼすこともある。
私も東京に上京してきた頃、ダウンタウンが「ガキの使いやあらへんで」ロケをしていたので、止まってみたり、普通の歩行者で交通が妨げられたりすることが多くなった。
あまり待たされたり、わけわからないことが多かったので110番通報してみた。
110番通報すると、すぐに
「事件ですか?事故ですか?」
と問われる。
私「撮影とかで道路使用許可取ってるって言ってるけど、歩行妨げられて、結構止められてるし、どうなってるの?」
警察「スチールですか?撮影ですか?」
私「テレビか映画の撮影だと思います。」
警察「わかりました。警察官向けますので、どちらですか?」
このあとは住所言ったり、名前言ったり、電話番号言ったりして終わった。
私はなかなか警察官来なかったので、現場から立ち去り、あとでどうなったのか聞いてみた。
弁護士でもないし、警察の見解は次の通りだった。
①道路使用の許可は取っていた(道路交通法77条1項4号)
②許可を取っても、歩行者の通行を妨げてはいけない
③おかしなことがあったら、110番なり管轄の警察署に電話をしてくれ
つまり、道路使用許可があっても、ロケーションにおいては通行の妨害をしてはいけないというのが警察の見解だった。
第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」 という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下 この節において同じ。)を受けなければならない。
四 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路 を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を 防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者
ロケーションとは撮影のことである。
道路の使用許可は比較的に簡単に貰えるそうだ。
なぜ道路において交通を妨げてはならないのか?
警察庁のHPでは次のように記述されている
道路交通法第76条では、何人もいかなる場合にあっても、交通の妨害となるような方法で物をみだりに道路に置いたり、道路上の人や車を損傷させるおそれのある物を投げるなどの行為を行うことは禁止(絶対的禁止行為)されています。
祭りやマラソン等により、交通が止められる際は警察官がいると認識しても大丈夫なようだ。
警察庁がHP上では好事例は次のようだ。
道路使用許可取ってある、撮影だからとか偉そうに言っている人がいれば、
「歩行者の通行は妨げられない。警察呼ぶよ」
といえば、解決するだろう。
まだ30年程度しか生きていないが、トラブルなどなにかあったらスマホで動画撮影または音声録音をしておくといいだろう。
言った言わないの水掛け論は本当に時間の無駄である。
しかしながら、道路使用許可違反で警察もすぐに逮捕するという行為にならないが(送検しても、起訴猶予、不起訴等になるため)、困ったら110番はいい方法だろう。
またははてな界隈で有名な三浦先生 id:miurayoshitaka に聞くのもいい方法かもしれない。
法テラスは当たり外れというより、ハズレの方が多いが(自分で仕事を取れない弁護士か若手がいる)、時間があれば30分程度タダなので、さっくり聞くのはいいことだ。
六法全書や法律の知識を身近に置いておくのは、何かあった時に非常に助けになる。
最後に
法律は条文を読んでも意味ないし、実際の判例や現場での対応(警察官)がほぼ全てである。
ムカついたら、110番通報するのもいいかもしれない。
相手はその対応をしなければならないし、なんらかのダメージを与えられるだろう。